はるばる青森まで来て、お目当てだった弘前市立図書館が休館日だったので開き直って弘前城に白神山地と、青森西部観光を堪能した。
何気なく訪れた大鰐町
今日の夜はどうしようか。宿は車の後ろで寝ればいいのでなんでもいいのだ。肝心なのは風呂だ。どれだけ知っている人に会わないとは言っても、一日一回は必ず風呂に入らないと自分が気持ち悪い。
グーグルマップで探していると弘前から少し南に行ったところに大鰐温泉という温泉があることに気が付いた。とりあえずそこに行ってみることした。
大鰐温泉駅につくと、道の駅は閉まっていた。なのでとりあえず公衆浴場らしき場所を探す。すると駅から1㎞も離れていないところに青柳会館という公衆浴場があった。ただ、風呂は一日の最後に入りたい。
まずは、食事ができるところを探す。丁度その時、青柳会館から地元人らしき女性が出てきたので、その人に聞いてみた。
僕「この辺りでおすすめのお店とかってありますか?」
女性「居酒屋になっちゃうけど、『ダイフク』って店はここらへんじゃ有名かなぁ」
それならその「ダイフク」というお店に行ってみよう。
「ダイフク」は歩くとすぐに見つかった。看板に「和食処 大福」と書いてある。ドアを開けると楽しそうな声が聞こえてくる。
僕 「一人、いけますか?」
マスター「一人……… ちょっと待ってくださいね。」
結局、先にカウンターにいたカップルらしき人達に座敷に移ってもらい、カウンター席の一番角に通してもらった。
「大福おすすめコース」というメニューがあり、一番安い2000円のコースを頼んだ。
この日は公衆浴場に車を一晩停めていいと、浴場の管理人のおばちゃんに許可をもらったので、この日はもう車を運転しない。せっかくなので地元の日本酒を飲むことにした。オススメをお願いすると、「田酒」という日本酒が青森だと有名らしい。まずは料理の前に日本酒がグラスに注がれた。
店内はそんなに広くないが、日本酒を出してくれたマスター、そして女性が二人とあわただしく動きまわっている。他のお客さんもの楽しそうな会話も混ざって、すごくにぎやかなお店だった。
料理はどれも絶品!
料理は小鉢が順番に運ばれてきた。カボチャのサラダに煮物、そして冷やし茄子の料理だ。
焼き魚も出てきた。おそらく“ほっけ” だろう。これもまた柔らかくておいしい。
ほとんど同時に、揚げ物とお肉の入った鍋も運ばれてきた。自分で火をつけて、火が消えたころが食べごろだそうだ。
そして最後に出てくるのが刺身の盛り合わせだ。マスターが厨房から出てきて、魚の種類を説明してくれる。
「本マグロ、頭の部分! そして生きたカンパチ。サーモン、生の活きダコ、そして、エビの御造り!」
どれも本当においしかった。柔らかいけど歯ごたえがある。新鮮な魚ってこんなに美味しいのか!
手前の白いのはホタテだと思ったらタコだった。活きダコということはさっきまで生きていたのか?
大間のマグロは確かにおいしい。 昔から、美味しいものは最後にとって置く癖のある僕はマグロの赤身を最後の最後に食べた。言われなくてもわかる。食べた瞬間の柔らかさが違う。美味しいマグロだった。
地元の人とのふれあい
食べ終わると、横のおじさん二人組が声をかけてくれた。二人は飲み仲間のようで、店の中でも一番楽しそうにマスターも交えて会話をしていた。
おじさん「何処から来たの?」
僕 「神奈川です!」
今回の旅の目的や普段の生活の話をする。すると、おじさんの娘さんが東京の大学に来ていて、下宿している場所が我が家にものすごく近いということが分かった。
僕 「娘さん、紹介してくださいよ!」
おじさん「やーだーねー!!」
お互いお酒が入って、とても楽しく話をすることができた。
結局そのおじさんに日本酒を二杯おごってもらった。次に飲んだのは「八仙」という日本酒だった。二杯目だったからかわからないが田酒よりも飲みやすいと感じた。
最後にはおにぎりも二つごちそうになった。そのおにぎりはその場では食べずに、次の日の朝ごはんに回したが本当に本当にありがたかった。
あれだけ飲み食いしてたったの2000円。青森はやさしい人ばっかりだ。マスターもとても良い人で、ブログでの紹介と少しだけなら動画でお店を紹介するのも許可をくれた。
マスターがとても素敵な人だから、お客さんもそういう人が集まるのだろう。これも飲んでいる最中に聞いたことなのだが、働いている女性のうちの一人はマスターの奥さんらしい。
「大福」に行った人は僕がやったように「どっちがマスターの奥さんかをあてるゲーム」をやってみてほしい。ちなみに僕はただの二択の運ゲーを外した。
はじめてきたよそ者を受け入れてくれる温かさがあり、まだまだ書ききれないたくさんの魅力であふれた店だった。
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