【3.11】朝一で訪れた大川小学校

東北紀行文

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誰もいない朝、大川小学校へ

朝早く起きて女川を出発し、朝一番で向かったのは大川小学校だ。ここもさくらプロジェクトで過去に二回来ている。今回で三回目だ。

女川を出発して、北上川沿いに車を走らせると、大きな橋の右側を一段下ったところに、廃墟が現れる。それが石巻市立大川小学校だ。

朝早くに訪れたため、人は誰もいない。道路の向かいの駐車場に停めた車から降りて、ゆっくりと校舎の方へ歩いていく。

風の音だけが聞こえる。車もほとんどとらない。ここは本当に時間が止まったような錯覚を覚える場所だ。大川小学校での被害に関するご遺族の戦いや、その心境は日々変わっているものだと思うが、校舎は震災時の津波を受けたまま残されている。

無音の学校敷地内を一周して、昨年、一昨年の遺族の方のお話を思い出す。

「そこに救える命、救ってほしい命があった」

「悔しい」



自分の子供を亡くして、それでもそこで何があったのかを伝えようと語り部をしてくださった方々に改めて感謝の想いを伝えたい。

そして、2011年3月11日大川小学校をはじめ、津波の被害にあって亡くなった方々に、追悼の意を表す。

さくらプロジェクトで大川小学校を訪問すると、その場に行った瞬間に泣きだしてしまう子も多い。だが、あの場所は津波による災害を考えるとき、一度見た方が良いと思う。

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