3月下旬、今、僕はスタバでこの文章を書いている。パソコンがMacでないのが残念だが、周りの人からは「意識高い系」と見られているかもしれない。
普段スタバで作業をする人からすれば、きわめて日常的で当たり前の行為なのかもしれない。自分に合った集中できるスペースで勉強するというのは素晴らしいことだと思う。
今まで、心のどこかで「スタバでMac」という典型的な意識高い系になるのをなんとなく避けている自分もいた。
だが、そんな僕もとうとう「スタバでパソコン」デビューを果たしたのだ。
ただ、僕がデビューしたのは、そこらのスタバとは少し違う。近所のスタバや大学の前にあるスタバではないのだ。
僕がロストスタババージンの舞台に選んだ場所、それは「Starbucks酒田みずほ店」だ。
僕は今、山形県酒田市のスタバでこのブログを書いている。今回はなぜ僕が山形県酒田市にいるのか。そのいきさつを書いていこうと思う。
今年の東北旅行は日本海側から
3月末、僕は春休み最後の旅行に出かけることにした。一月前の旅行では北陸に行った。
北陸もいい場所だったが、今回目的地としたのはやはり東北だ。
東北に行かずに長期休みを終わることはできない。
東北は東北でも今回は日本海側を攻めることにした。
いつもは古代の関所でいう白河の関を越えているわけだが今回は鼠ヶ関を越えたことになる。
このブログをしっかり読んでいるという変わり者なら知っていると思うが、僕は去年、一昨年と、この時期に宮城県に被災地訪問に訪れている。
本来なら今年も同じように仙台近辺にいていい時期なのだが、高校が母体の活動に成人を過ぎた大学生がいつまでも偉そうに顔を出し続けるのもよくないだろうと思い、今年は参加しなかった。
その代り、その分のお金と時間を使って、日本海側の東北の復興に少しでも貢献しようと考えたのだ。
この出羽国縦断旅行は一応秋田をゴールにしようと思っている。
秋田とひとくくりに言ってもざっくりしているか。一番興味があるの男鹿半島だ。
大晦日ではないこの時期に行ってもなまはげに会えるわけではないのだが、なにかと謎の多い男鹿半島という場所に行ってみたいと思っていた。
もっと言うとさらに北のつがるまで行きたいのだが、明日のこの時間(20:30頃)には福島県の会津にいなければいけないのに、まだ山形県の酒田市にいることを考えるとかなり厳しいだろう。
※この旅は福島県喜多方市の祖母を神奈川に乗せていくというミッション付きなのだ。
それでは、ここから今日一日を振り返ってみようと思う。
東京の田舎から群馬へ
バイトが終わってご飯を済ませ、風呂に入ったら時計は思ったよりも進んでいた。
22:00頃には出発するつもりだったのだが、結局23:00をまわってしまった。
当然だが、家を出てしばらくは知っている道が続く。眠くないだけいいが、風景としては退屈な道が続く。
面白くなってくるのは群馬県に入ったあたりからか。家を出て2時間と少しが経った頃大きな橋を渡って群馬県に入る。
大きな橋とは、埼玉県と群馬県の境になっている利根川を渡る橋のことだ。この辺りから知らない地名ばかりになってきて面白くなってきた。
一度「道の駅おおた」で一休みしたが、眠るにはまだ早い。ちなみに今回の旅も北陸旅行と同じく車中泊だ。3泊する必要があるが、そのうちの1泊は祖母の家に泊めてもらえることになっている。
とりあえず0日目(出発の夜)のモチベーションは赤城山から見る群馬の夜景だった。それが終わったらどこかの道の駅で寝ようと考えていた。
ナビを赤城山の展望台に設定して前橋のあたりからだんだんと傾斜を登っていく。夜景の写真を撮ったら早めに寝ようと考えていたが、僕の考えは甘かった。
赤城山は地元の夜景スポットとは違って本格的な山だ。上まで登るのに小一時間かかってしまった。途中から道路わきには雪も見えた。
頂上付近では雪がちらついていた。道路に設置されている気温表示は「-6度」を知らせていた。
いったん山の上の沼のようなところにあたって、GoogleMapはそこからさらに登る道を指している。その通りに進むと、突如目の前に雪のカタマリが現れた。
おきまりの「冬季通行止め」である。もう3月も終わるというのに。神奈川では桜が咲き始めていたというのに。
仕方なく車をUターンさせて別のルートを検索する。写真を撮れるような場所はなかったが時折車から夜景を見ることができたので、景色はもうどうでもよくなっていた。
昔の旅人はどのように山を越したのか
予定では群馬を通って新潟に出ようと思っていたので、赤城山を新潟側に降りる最短ルートを選んだ。
しかし、その道の冬季閉鎖中の可能性があった。どうすればいいのか。暗闇の中で何度もUターンしているうちにどのみちで登ってきたのかわからなくなってしまった。
対向車が一台もなかった山道で一人きりだと思うと途端に怖くなってくる。風も車が揺れるほど強く吹き付けている。
結局、自分でもどうやって帰ったのかわからないがなんとなく下る方に車を進めていたら前橋まででていた。
かなり遠回りだったと思うが一応ふもとに降りることはできた。
何も得るものがなかった赤城山に、かれこれ2時間くらいはとられたと思う。
そう思うと一気に疲れが襲ってきた。
出発した日は結局、翌日4:00頃に赤城山を下りてすぐの道の駅「ふじみ」で眠ることにした。
車から出てトイレに行くとき、ふと空を見上げるとそこにはまさしく満天の星空が広がっていた。
一応三脚を用意して写真を撮ったが風が強すぎてぶれてしまった。
しかし、取り直す気力もなく、あきらめて後部座席で眠りについた。
コメント