東北学

文学

ハクモクレンかコブシか。

仕事柄、日本全国の入試問題を見る生活をしている。今回は、東京都の高校入試問題の出典もとになっていた、三浦哲郎の『燈火』の一部分を紹介したい。 三浦哲郎について 三浦哲郎は青森県出身の作家である。多くの人は、中学校の国語の教科書に収録されてい...
東北学

【末の松山】現代に残る災害の記録

契りきな かたみに袖を 絞りつつ 末の松山波こさじとは 清原元輔 百人一首に収録されている和歌のひとつ。末の松山はこのほかにも多数の和歌に詠まれる「歌枕」なので、知っている人も多いのではないだろうか。 「あなたと私は堅く約束しましたよね。お...
東北学

『天気の子』を見てきた!!

公開からだいぶ経った8月後半、ついに新海誠監督の最新作『天気の子』を映画館で見てきた。前回の『君の名は。』もとても面白く、二回映画館で見たが、今回もおそらくもう一度映画館に行くことになるだろう。簡単な感想をまとめていきたい。 リアルよりリア...
歴史

院内銀山で諸行無常を見た

三月末、秋田県鳥海地区の山道を車で走っていると「院内銀山」という看板を見つけた。好奇心に引っ張られて、矢印の方向に入っていくと、その道はまだ雪に閉ざされていて、すぐに進めなくなってしまった。仕方なく両サイドが車の車幅ギリギリの道をバックで戻...
歴史

【どれ?】古代東北の名残、鼠ヶ関も日本三大がっかり名所にノミネートしよう

東北三大古関 古代蝦夷の国、現在の東北地方に入るには、三つの道あった。それぞれの境には関所があった。そのうちの一つが、福島県の太平洋沿岸部にある勿来関。もう一つが、福島県の白河市にある白河関だ。そして、もう一つが、今回紹介する鼠ヶ関だ。 何...
東北学

【日本昔ばなし】悲しい…「とうせん坊」

「読後感」という言葉を使うことはあるだろうか。僕は割とよく使う。読んだ後の後味を言い表すときに、「読後感が良くない」などと言うことがある。 最近では『フォルトゥナの瞳』という映画化が決まっている百田尚樹氏の小説を読んだ時、身近な人に「すごく...
東北学

民俗学者はすごい!!今に残る方言の面白さ

卒業論文のための本を読んでいたら面白い話を見つけた。今日は息抜き程度に書いていきたいと思う。 菅江真澄という旅人 江戸時代の後期に、東北地方を旅した菅江真澄という人がいた。おもに青森や秋田を歩いた人だったという。菅江真澄は愛知県豊橋の人なの...
歴史

大学の課題で会津の歴史に触れた。

「ヤバい」ホチキス止めされた二枚の紙が配られ、めくった瞬間に読めるはずのない文字が並んでいる。ただでさえ読めないくずし字の試験に、範囲ではないと思っていたところが出題されたのだ。自分を恨むしかない。テストが終わった後も自分を責めずにはいられ...